仕入れについて
大阪湾は昔「魚庭(なにわ)」と呼ばれていたように、たくさんの魚介類が水揚げされることで知られていました。当店の「なにわ懐石」は岸和田港等大阪近郊の港で水揚げされた新鮮なお魚を中心に仕入れております。また、地の魚と相性の良い地元の野菜も仕入れ、その季節ごとに山海の幸を楽しんで頂けるよう工夫を凝らしております。
塩のこだわり
「塩梅(あんばい)」という言葉があります。これは昔、料理を塩と梅酢で味付けしたことから料理の味加減を示す言葉に始まり、現在の「程よい加減」を意味する言葉になったようです。当店では料理内容によって「塩」の種類を変えています。例えば、お吸い物には現在、国産で一番美味しいと言われている沖縄の「いり塩」を使い、塩角のとれたまろやかでコクのある味わいを引きだします。また、店内でお召し上がりの方には、お刺し身を柑橘とともに「藻塩」で召上がって頂いています。
米は滋賀県甲賀産コシヒカリ
私どものお店では、時期にあわせ一番美味しい、とされるお米を厳選し年間契約で仕入れています。その米を近所の米穀店で1週間分のみ精米し、割れ米をチェックし冷蔵保存し、季節によって水の量や浸水時間を調節し、大釜で炊き上げます。お客様に満足いただくためには私たちは決して手間や努力を惜しみません。
自家製ポン酢
なにわの味は出汁の味。当店ではその出汁味を利かせた「ポン酢」を作っています。 一級品の本鰹と利尻産の昆布を使って、懐石料理店の料理人が納得するまで丁寧に真面目に作った「ポン酢」です。さっぱりしていてコクがあるこのポン酢の秘密は、隠し味に石垣島産米麹と黒糖を原料とした「もろみ酢」を使用したところにあります。 保存料、着色料、化学調味料は一切使用していません。 当店でお出しする料理に使用しているこのポン酢を「分けてほしい」とおっしゃって下さる多くのお客様のご要望にお応えして、昨年より少量ですが販売することに致しました。 寒い季節の湯豆腐にぴったりです。かしわの水炊き等鍋物には勿論、様々なお鍋に是非ご賞味下さい。
自家製梅醤(うめびしお)
当店の味は全てこだわりの味。 季節の素材の味を引き出せるよう、醤油にもこだわり、自家製で作りました。 今年採れた和歌山の南高梅を一粒ずつ厳選し、上質の醤油に漬け込んでいます。 しかし丁寧に作りすぎた為、皆様に少ししかお分けできず申し訳ございません。 値段も割高ですが召し上がっていただければご納得頂けるはずです。ほのかに香る爽やかな梅の香りが使う度に漂ってきて、いつもの食卓がぐっと贅沢変わる一品です。 当店のこだわりの味を是非ご賞味下さい。
お客様の声を大切にしています
当店では仕出し料理をご注文頂きましたすべてのお客様にアンケートをお願いしております。単においしかった、まずかっただけでなく、食材や献立の内容まで様々なご意見を頂戴致します。頂戴したご意見は朝礼で発表し、従業員全員で共有致します。「・・・・がおいしかった」という意見をいただければ担当調理師はもちろん板場全員でよろこび、仕事の糧とし、苦言をいただけば天の声として身の引き締まる思いで拝聴し、問題点を改善するよう努力しております。
私たちの料理を日々精進すべく今後とも精進を重ねて参ります。
徳総料理長
多田稔彦 1953年 大阪府生まれ。
2004年 大阪府最優秀技能者表彰(なにわの名工)受賞。この賞はきわめて優れた技能を有し、その技能が府内において第一人者として認められ、勤務成績や後進の指導も優れている者とされています。そのほかに市長賞、知事賞も受賞している。
若くして日本料理の世界に飛び込み、数々の料亭で修業を積む。旬の素材を巧みに用いた手作りのその技法は、食する人にこれまでにない新鮮さと奥深さを与える。
懐石料理徳でお出しする料理は全て総料理長が監修し、仕上がりまで入念にチェックしております。どうぞ、ご期待下さい。